water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

井出水神社の湧き水[矢板市長井]

 先日、久々に高原山の麓にある「井出水神社の湧き水」に行ってきたんですが、久々すぎて付近の景観がガラッと変わりつつありました。まあ「湧水、三日会わざれば刮目して汲めよ」なんてなことはよく言われますが、まさに水の流れのごとく変化のただ中にあるのだということを改めて実感させられましたので、ここに報告しときます。近くの尚仁沢湧水と合わせて超有名スポットであるにもかかわらずネットで言及されているのを見かけないのですが、デジタルネイティヴな若者たちはこのような変化など当たり前、気にも留めないといった強靭な精神力を持っているのでしょうか。水汲み行かないのか。

 

 

井出水神社の湧き水(2014年)

 写真は2014年に撮ったものです。このように以前は鬱蒼とした森の中にある印象でした。井出水神社など高原山の育む大自然に埋もれながら辛うじて顔を出しているような感じでしたが、

井出水神社の湧き水(2022年11月)

 何と神社周辺の木々があらかた伐採され、大自然のヴェールに隠された神域が露わになっていました。「まずい、メインシャフトが丸見えだわ!」

 現地に設置された看板によると行われているのは「落石防護柵設置工事」だそうで、見れば森が奥深く続いているように思われた井出水神社の後方にはほぼ垂直に崖がせり立っており、なるほどこれはいつ落石があっても不思議ではない。

 工事は来年2月中旬までとのこと。手前勝手なことを言うと深遠な雰囲気が損なわれてしまったことは残念でならないのですが、安全な湧水取りのために行われている工事です。工事関係者の方々に感謝しつつ、安全に配慮しながら水を汲みたいと思います。

 その後、再び訪れてみると、防護柵が完成しているようでした。仕事が速い!

井出水神社の湧き水(2022年12月)

 いつ行っても人の絶えることがない井出水神社の湧き水。景観はつどに変わりますが、その人気は変わることがありません。振り向けばこれも変わらない寺山ダムの穏やかな景色。そう、淡い光に照らされた湖面に目を向ければ…

 きったねえな… 

 このごみの多さも変わりないですね。水の流れが方々から集めてきてしまった結果ここに溜まっているのでしょうが、それにしてもきったねえな…

 

 以上、矢板市は高原山の麓から「井出水神社の湧き水」の最新状況でした。今後も工事関係者などで周辺は混雑することが予想されますので、くれぐれも安全に配慮した水汲みをお願いいたします。ありがとうございました。

 

アクセス

 寺山ダムを目的地とすれば間違いない。塩谷町の尚仁沢湧水側からもアプローチ可能だが、矢板市側から進む方が分かりやすく、道の駅やいたを目印としたい。隣接して南北に通る県道30号矢板那須線を北上し、右手にローソン店舗のある下太田交差点を左折して県道272号県民の森矢板線に乗り、道なりに進んでいく。道がくねくねと蛇行し上りが急になってくれば左手に寺山ダムが見えてくるはず。そうすれば湧き水まではまもなく。県道272号沿いにはりんご農家が多く点在しており、蜜の詰まったあま~いりんごが安価で手に入れられるのでおすすめ。