water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

堂の下の岩観音の桜[那須町芦野]

 
 国道294号を北上していくと、那須町芦野地区に入ったあたりで視界の左側、方角的には西の方向に特異な岩壁を見ることができる。「芦野石」という良質な石が採れるそうだ。その芦野の堂の下地区にある岩観音の桜。

堂 の 下 の 岩 観 音 の 桜

 国道から脇道に入りちょっと進むと、山の斜面に鎮座する岩観音の傍らに、桜の古木が咲く。有名なスポットで以前から名前はよく目にしていたが、実際に来るのは初めて。予想以上に秘境めいた雰囲気、まるで桃源郷にたどり着いたといっても過言ではない。早くも上の方の桜は散りかけていたがまだまだ美しい姿を見ることができ、下に植えられた菜の花は満開で、少なくない数の観光客が訪れていた。



 岩観音の由来については、お堂の背後にそびえ立つ岩壁に観音様が彫られており、現在は風化が進みその跡のみを見ることができるらしいが、詳しいことはよく分からない。歴史的な詳細は割愛。新緑や紅葉の時期も美しいだろうから、ぜひ訪れてみてください。国道からすぐで駐車場もあって、決して山奥ではない開けた環境にもかかわらずこの人里を遠く離れたような秘境感、桃源郷感は、卑近な言い方をしてしまえば、お得です。


 
 この風景に合う音楽は何だろう、やっぱダニー・ハサウェイじゃないかな桃源郷といえば。と思ったけど、それだとアイロニー感も出てしまうので、ちょっとひねって今ちょうど聴いていたギル・スコット・ヘロンの「95 South(All Of the Places We've Been)」なんか合わせるといいんじゃないでしょうか。

(写真撮った日:2018年4月10日)