water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

磯上の山桜[大田原市両郷]

 
 大田原市北部、旧黒羽町の田園地帯を北上したのち、八溝山に向かって狭い道を東進していくと、人家が途絶えていよいよ山に入るといった辺りで、桜の巨木が勃然と現れる。タイミングが良ければそこに満開の花びらをつけている姿を見ることができるのだが、いかんせん山奥ということでまわりの桜の開花より若干遅いため、毎年時季を逃してしまうことがほとんどだった。ましてや今年の桜の開花は異常なほどの早さ。少し南の地域ではすでに散ってしまっており、例年に増してタイミングをつかむのは難しそう。
 どうかな…?と恐る恐る近づいていくと…、やった! ほぼ満開の花びらが「仕方ねえな、ほら」という感じで悠然と待ち受けていてくれた。一番いいタイミングで出合うことができたようだ。

磯 上 の 山 桜

 
 
 両郷磯上から八溝山頂の八溝嶺神社を目指す入り口を示す「一の鳥居」が傍らに建ち、桜は文字通り道標となっている。
 樹齢約300年。ヤマザクラとしては栃木県内でも第一級とのこと。八溝の山に守られ、里を見守る山桜は毎年20日前後にひっそりと見頃を迎える。



 
 両郷公民館の桜はすでに散り始まっていた。

(写真撮った日:2018年4月10日)