water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

駒形神社探索で見つけたもの

 1月はイレ込み。2月は逃げてつぶれる。3月は三連複1頭軸ながしのヒモで決まる。4月は死。とはよくいったもので早くも2月になってしまいましたが、良い逃げ馬は見つかりましたか? 私は新年早々、金杯に始まった正月競馬が絶不調を極め、ちょっとこれは真剣にやばいかもしれない…というくらいに全く馬券が当たりませんでした。泥沼に落ちそうな意識の中、辛うじて回収率80パーセントまで戻し、ということは1万円なら8000円戻っているってえ寸法だな。あれ、計算が合わないぞ… まだまだ頑張らないと年間収支100パーセント超えは実現しそうもありません。さて今週といえば東京新聞杯きさらぎ賞。今年はどちらも少頭数ですが、今年の古馬マイル/クラシック戦線を占う上で非常に重要なレースですね。前者はエアスピネル、後者はサトノアーサーと、単勝オッズ2倍を切る人気を集める両頭ですが、ピリリと小粒の穴馬はいるか。2月は逃げて…そう、逃げて逃げ切る。東京1600は差し有利に間違いはありませんが、去年のスマートレイアーを例に挙げるまでもなく意外と前残りも多いですからね。加えて今年は少頭数。おまけに一本かぶりの人気馬がいるということで、これはオイシイ馬券になるかも!?と考えるのは浅はかですかね…。マイネルアウラート。追い切りは迫力十分です。ただ他に前行く馬がいないので、単騎逃げを打ってもこの馬にはあまり良い展開とはならないかもしれません。予報では当日雨なのでこれも気になりますが、できればハナを叩いて積極的なラップを刻んでほしいところ。
 
 冬になると山の木々から葉が全て落ち、色の失せた寒々しい光景が広がる。ところがそうして剝き出しになった山肌に目を向ければ、普段は木の葉に隠れて見えなかった姿があらわれる。例えば細く奥へ続いていく道に気づく。寒々しいだけのはずの平凡な風景がいつもと違った姿を見せてくれる、その新鮮な発見が冬の何よりの楽しみだろう(雪国のことは知らん)。


こんな道を見つけると、いったい奥には何があるんだろう、とわくわくしてしまいますよね。だいたいは特に何もないんだが
 
 そんな、冬の季節にあらわれた山道を何となく歩き、ぐるりと山を回って里まで下りてきた時のこと。集落の丁字路に差し掛かると、石が置いてあった。馬頭観音かな?と見てみると、風化の度合いが進んでいて判読しづらいが「駒形神社」と彫ってある。さらに「修繕寄附連名」と彫られ、おそらく集落の人の名前が連名で彫られていた。そして上には「○峠鎮座」の文字。


 気になったので近くで農作業をしていた地元の方に伺うと、ほかに(全部で?)同じような石が3つあるとのこと。今はゴルフ場になっているあたりには、きちんと社が建てられてその中に石が祭られている。さらにはここから西に見える山の山腹に祭られている、と。話を聞いた限りの印象では、講のようなものが催されそれらの石を周回路としていたのだろうか、と想起した。ただ現在、この地域には神社庁が管轄する駒形神社というのは存在しない。以前はこの石も馬頭観音という捉え方がされていたそうだから、駒形神社になったのは明治年間だろう。
 前者の社に祭られた石に関しては、先に見つけた石がそれを示しているのではないか。すなわち、「○峠鎮座」とあるが、この付近には白岩(谷)峠があり、そこと合流するまでの(現在はゴルフ場になっている)道のりに「○峠」が存在し、そこに鎮座していた駒形神社を修繕した記念に石碑が建てられたという推理。となると、探索は歩いてきた山をさらに奥へ進まなければならない。
 いささか面倒なので、車でゴルフ場の周りを回れる道を探し、そこを走ってみた。すると石は見つけられなかったが、かわりに滝を見つけた。



 おそらくネット初公開。茨城県の大から小までの滝を網羅した「茨城県の滝」HP(現在は休止)の掲示板でも確か見かけたことはなかったと思う(もし誰か報告してたら言ってください)。
 と言っても、道路のすぐ脇だし滝自体もどうということのない規模。落差はほんの2mほどか。水量があればそれなりに迫力もあるだろうが、沢の規模からしても大雨の後でない限り望めなそう。
 ゴルフ場の南端をなぞるように付いた道路を走ってみたが、何も見つからず。
 
 今度は山腹にあるという石の探索にとりかかる。山、といってもこの辺りの山は標高など高が知れている。それが災いして誰も山に入らず道などなくてヤブ化しているのが厄介かな、と思ったけど、作業道くらいあるだろう、なくてもヤブを搔き分けてすぐ登れる程度だ。と当たりを付けていた山に登ってみたら、見事にヤブ化しており手をすりむいて血だらけになって終った。山頂部には何らの遺構も近年人が入った形跡すらなかった。
 ならばと別の山に。こちらは途中まで舗装された道路から山に入る道が続いていて、かなり期待させる。落ち葉が積もっていて滑りやすいが、明確に付けられた道をたどるのは気持ちが良く励まされる思いだ。
 そのうちに支尾根に出て程なく南端の主尾根に取り付いたが、こちらも見事に何も無い。


 ここがピークかと思ったが、北方向に道が続いているようなので進んでみる。道なりにたらたらと3分ほど歩いて山頂に到着した。なぜ山頂だと分かったかというと、驚いたことに山名版が木にくくり付けられていたからで、この山ちゃんと名前が付いているのだった。「滝山」というそうだ。しっかりとした道が付いていたのは、登山道だったからかー。


滝 山 (162.4m)
 
 162mといっても山は山だ。久しぶりに山名板を見たな、という思い。県内の山を登るとよく見かける黄色の板と青の板もくくり付けられていた。なるほど山頂にはしっかりと四等三角点が埋まっているのだった。
 この山は北西部がゴルフ場に浸食されているが、東側に沢が流れておりその沢に向かって落ち込んでいそうな場所がいくつかある。昔は滝が流れていたのだろうか。
 
 そんなわけで、偶然見つけた駒形神社の石をきっかけに、滝と山を見つけたけれど、肝心の石を見つけることはできなかった。
 手がかりもないまま、石についてはこのまま尻つぼみになりそう…。
 関連事項としては、ここから北に離れた住宅地の一角に駒形神社が存在している。こちらはまさに先の話のように小さい社が建てられ祭られているのだが、この神社がどの程度関係してくるのかが計れない。峠ではないし石が置いてある場所からも遠いので、よもやこの神社が話のものではないとは思うが、周回路がもし設定されていたのなら、ここがチェックポイントのひとつだったということは十分考えられる。