water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

下檜沢の滝[常陸大宮市下檜沢]☆☆☆

 
 マイルCS、いかがだったでしょうか。今回は何か、競馬を趣味として続ける心がくじけそうになった結果でした。私は椅子に座って考える、来年もこうして椅子に座っているのだろうか。と孤独を表現したのはサー・デューク・エリントンでしたが、私はこたつに突っ伏して考える、来年もこうして馬券を外し続けるのだろうか。
 ミッキーアイルの斜行はこれも競馬のうちですから仕方ない(とはいえ後でパトロール観たら思った以上に他馬を妨害していて驚いた)。マイルCSの追い切りで良く見えた馬がダノンシャークサンライズメジャーの2頭くらいしかいなかったということで、そのダノンシャークが惜しい4着…。この3着と4着の間にある限りなく近くて決定的に遠い差…。もう毎度のことではありますが今日もこんなんばっかでした私の買い目。
 まあ、とはいってもMアイルの斜行がなければネオリアリズムが抜け出ていたように見えるので、この馬を読み切れなかった時点でいずれにせよ的中はできなかったでしょう。展開予想としては、ミッキーアイルが思うほど行かないんじゃないか、そうなるとサンライズメジャーがハナ切るのもありそうだな、とスローの前残りに心がなびいていたのですが、ペースはある程度流れ、Mアイルもスタート良くスムーズにハナに立ちうまく後続に脚を使わせたので、右ムチやめて斜行がなくても結構きわどい争いに持ち込めたでしょうね。でもネオリアリズムは寄られて一度立て直してからまた迫ってさらに斜行のあおりを受けているから、ネオリアリズムには突き抜けられていたかな。ダノンシャークはこれがおそらくラストランで種牡馬入りですが、高齢になっても素晴らしいキレは健在で。この日はね、松山Jがエマノンで内を突く素晴らしい騎乗をしたこともあり楽しみ十分でしたが、今となっては良い思い出です。お疲れさまでした。
 マイルCSの追い切りを見直したけれど、イスラボニータは良い馬ですね。おとなしい馬という印象があったけど、追い切りでは前に食らい付く気迫が(2着というバイアスありとはいえ)伝わってきて、ちょっと身震いするくらいでした。

 
 先日、常陸大宮市下檜沢の「秘瀑」をご紹介したことは皆さんよくご承知の通りですが(http://d.hatena.ne.jp/water_sky/20161103/p1)、下檜沢にはもうひとつ滝があるのを忘れていました。滝としての条件を満たす最重要項のひとつに「落差」が挙げられますが、先日の滝にはそのあたりの根拠が薄かった。だが、この滝には落差がある。そして何より、名前がちゃんとある。下の写真がそれを明示しています。



2008年当時。現在はこの手書き看板は消失している
 
 こちらの滝を知ったのは、以前存在していた「茨城県の滝」というHPに紹介されていたのを見て。その際にも上の写真の手書き看板どおり「不動玉巻之滝」と銘打って紹介されていました。だが、あらためて看板を見ると、むしろ「玉巻不動之滝」じゃないか? 「〜不動の滝」という呼び名の滝は全国にたくさんあるというだけでその根拠になり得ると思うし、看板にしてもたまたま「玉巻」の下に「之滝」が続いているだけで、つぶさに観察すれば「不動」は「玉巻」のちょいと下に書かれているのが見て取れます。要するに、この写真しか根拠がなく他に何の資料もありません。「不動玉巻之滝」で検索すると、この滝を紹介しているHPがヒットするので、やっぱりこっちの名が正しいのだろうかとも思うのですが…。ここはひとつ、両論併記で。
 

不 動 玉 巻 之 滝or
玉 巻 不 動 之 滝

 
 落差は4、5メートルほどで、普段から水量も少ないので迫力という点では大したことはないのですが、久しぶりに訪れてみると滝のかかる沢の両岸が急峻であることにあらためて驚かされました。そこから冷たくさわやかな風が吹き抜け、辺りは杉林に囲まれ昼間でも真っ暗。この日は雨後で水量もそこそこあり、秘瀑の雰囲気を盛り立てています。
 沢に下りて間近で見ることも可能ですが、特に道はないので適当に降りられそうな場所を強引に行くか、道ははじめ沢と同じ高さの所なのでそこから進入するかです。特に危険性は高くないですが、沢は狭くてごちゃごちゃしているのであまり降りたい感じではないです。シュロが生えていてわけが分からなかったりするし。
 


 普段の水量はチョロチョロに近く、苔むした岩肌を静かに流れ落ちています。写真は6秒くらい露光した。

 
 沢沿いの道は滝の左岸を巻いて上がってゆき、そこには「丹下不動尊」があります。

苔むした階段を30段ほど上がっていくと…


お堂の脇から滝のかかる沢をのぞくと、いかに急峻な崖が形成されているかが分かる。長い時間をかけて水が岩壁を削り今の姿を形づくっているのだが、あまりに高度感があって股がヒュンとなる
 
 2008年にこちらの丹下不動尊において夏護摩供養が行われたとの記事が、よみうりタウンニュースに掲載されています。お坊さんが来て祈祷を行ったようですよ。
 


 

 近くには地元の方が利用する小さい運動広場があって、沢の水が引かれて↑のように常時水が出る状態となっています。昼間にゲートボールをやっていたりなどすると、ひとり滝を見に暗い山に入っていくのはちょっと引け目を感じる。