福島県の二本松市に、三渡神社というあまり耳慣れない神社がありまして、その入り口には数々の石碑・石仏が祀られています。
その中に「文化十三年」と彫られた馬頭観音も立っています。文化十三年というと1816年、今年から数えるにちょうど200年前のものです。「カン」の梵字が彫り込まれています。
馬頭観音の後ろの「牛魂碑」も僕はあまり見かけないものですが、他にも男女のペアで祀られた道祖神もあり、これも茨城に住む者から見ると珍しい。
と、石仏の話は呼び水で、ちょうど桜の季節になったものですから、三渡神社におわします桜をご紹介。
本殿の東側に白とピンクの2本のエドヒガンが狛犬ならぬ門番のように立っています。その先は少しずつ下る丘を畑にした土地で、ちょっと狭く撮影には不向きですが、まるで着色したかのようなピンク色がとても素敵。
桜の木は移ケ岳を望むように枝を伸ばしています。
鳥居前には「参宮桜」と呼ばれるエドヒガンも。樹齢約250年とのこと。三渡神社は大同元(806)年に建立されたとのことで、それに比べると桜の歴史はまだまだ浅い、とも思えてしまう。東北地方の奥深さ、懐の深さもうかがえるようである。
さあ、今年も行くんでしょ? 福島に。桜見に、水汲みに。茨城にも水汲みに来たらいがっぺよ。