water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

汲み初め・奥撫の湧水[日立市十王町高原]☆☆☆☆☆

 
 行雲流水色即是空月日は百代の過客にして行き交う年もまた旅人なので俺、ちっと年越し、いっす。といって年の境で念じて頑張っていたら、さっきまで笑っていた鬼が突然むんずとわが首根っこをつかんで2016年にぶおんと投げ飛ばしおった。全くもって勝手なことをしてくれる。わが2015年は何も成し得ておらずこれからだというのに。そうこれからこれから…と言っているうちに行雲流水色即是空月日は百代のウンヌンカンヌン… 横目でちらと見ると鬼は薄ら笑いをしている。今年も何とか首の皮一枚つながったようだ。私の2015年は以下に記しておく。
 
 2015年の競馬の成績は、暇に任せて全ての土日に参加し、的中率23%回収率81%でした。14年は的中率16%回収率74%ですので、ともに改善傾向にありますが、負けた金額は増えています。G1レースを集計した結果、春は9つ買ったうちひとつのレースも的中せず、秋になると途端に調子が上がって11ある全てのレースを買いハズレはホッコータルマエを軸にしたチャンピオンズCのみ、トリガミも朝日フューチュリティSのみで、春の回収率がもちろん0%、秋は254%、通年では175%という両極端な結果を残しました。買い方としては、的中率を優先して薄く広くといった要領の悪い馬券構成になっているものの、秋はそれでも結果を出せているので良いのだろうと思います。G1となるといつも以上にミーハー馬券になってしまうから、そこにシビアなのも織り交ぜてバランスしていくやり方を今年も採っていきたいと思います。万馬券的中は14年の8回から28回に大幅増。1日の最高払い戻し額も大幅更新しましたが、ご多聞に漏れず賭け金が増えてしまっているということですね。ですが単勝に絞って一本釣りしてみたり、馬納めの東京大賞典も効率的に的中したりと、自分なりに予想の腕は上がってきているのを実感した(時もあった)年でもありました。今年は自分なりのペースで、自分の財布と、いやさ人生と相談しながら、できるだけ楽しく充実した時間を過ごせるよう、競馬と付き合っていきたいと思います
 
 せっかくのお正月、鬼に投げ飛ばされて突っ伏しているのももったいないだろうということで、今年の"汲み初め"を日立の「奥撫の湧水」に定め、一年の水汲みの無事を祈願するために途中の御岩神社に立ち寄りました。
 しかしこの神社、三が日には大いに混み合うことをすっかり忘れていました。境内では甘酒が提供されていたりクレープ屋の出店があったり巫女さんのバイトがあったりと、カップルから家族連れまで大賑わい。拝殿まで行くと大行列になっており参拝を断念、当初はそこで引き返すつもりだったのがおかげで奥の宮・賀毘礼(かびれい)神社まで足を伸ばしてしまいました。
 


↑鳥居が再建されてるね。常陸国最古の式内社だから、その真新しい白さがそぐわない感じもする
 

↑御岩神社もいいけど、道路を挟んで北側にある稲荷神社の赤い鳥居が、フォトジェニックでかっこいいぞ
 
 奥撫の湧水に着いて車からガサゴソとタンクやペットボトルを出していると、道の向こうから白い猫さんが近づいてきて、怖がりもせず私の足に擦り寄ってニャアニャア鳴いています。首輪が付いているので飼い猫だろうか…? 背中を撫でるとやけにゴツゴツしている。耳のあたりも少し汚れが目立つ。この日は猫さんと一緒に水汲みとなりました。
 
 
 湧き水をコップに汲んで「猫さん、飲みますか…」と振り返ったところ、さっきまでそこにちょこんと座っていた猫さんがいない。道の方を見やると、向こうから歩いてきたおばあさんへとタタタと走っていきました。よかったよかった、あの人が飼い主か。
 しかし、おばあさんに訊けば元の飼い主は「いなくなってしまい」、えさをやる人がおばあさんの他にいないもんだから、猫さんはなついているそう。おばあさんはついていた杖で擦り寄る猫さんを向こうへ押しやるしぐさを何度か見せた後、「生き物はねえ、やっぱり放っておくわけにもいかんしねえ…」とつぶやきました。
 猫さんはうれしそうに、タタタと小走りしながらおばあさんの周りをついていきました。