water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

井出水神社の湧き水[矢板市長井]☆☆☆☆☆

 梅雨も明けていないのにこのゆだるような暑さにくわえて、何やらこの国の行く末が熱く煮えたぎってきそうなひそかな(いろんな意味でイヤな)予感、俺ァ食うだけ食えば変身して逃げ出〜す♪とばかりに、いやさこの暑さだからこそ命の水を求めにと、栃木県は井出水神社の湧き水へとやってきました。

 七夕賞。3着にシンガリ人気のマデイラが入って波乱の結果に。このマデイラが「7」番で、そりゃないよ〜という感じ。函館コースに実績があり、また前走が福島の同コースでわりと速い流れの一戦を経験していることで一応チェック馬には入れていたんですが、正直ここまでは印回せないな…とパドックの歩様が目立たないのを理由に即切りしてしまいました。ステラウインドとフラアンジェリコから入りましたが、フラアンジェリコに関しては休み明け実績がないというのが結果的には見え見えなフラグだったですかね。ステラウインドは前々走の日経賞の内容が評価でき、前走広い東京で負けて小回り+得意距離への短縮ということで前進が見込めそうだということ、さらにパドックで凄く良く見えたことから本命にしようかとも思ったのですが、解説の人が「全盛期に比べると馬体の張りに乏しい」という評価を下していて、それで気弱になり三連複の軸にとどめてしまい、馬連すら取り逃しました。グランデッツァは2歳時から注目はしていましたが最近の印象が(個人的に)薄く、結局レコンダイトとステラウインドの馬単を厚くしてしまったのが、センスがなかったです。レコンダイトに関しては、(あくまで結果論ですが)あまり評価を高くしていなかったのですが、1番人気に支持されていた上パドック解説でもかなり高い評価を得ていたのでつい引っ張られてしまった。ここらへんがセンスのなさですね…。それにしても今年は七夕賞でもっとも速いタイムでの決着ではないですか。上がり34秒台も初めてではないでしょうか。開幕週とはいえ、前半もある程度流れて59秒台も影響してたかもしれませんが、中盤以降で少し脚がたまったんですかね。レコンダイトが押し上げていったあたり、ラップ的には落ち込んでいるところだったので、あのあたりで後ろからいく馬は脚を使わされたのかもしれない。あとひそかにフィロパトールの一発も期待したんですが…大外枠だったし流れが速かったですしね。ただ、また小回りコースに出てきたら注目したいです。
(追記)しかしレコンダイトって、母モテックがミルリーフの3×3とネアルコの5×5を持つという何とも重厚な血統なんですね(母父がラストタイクーンだし)。加えて自身はノーザンダンサーの5×4を持ち、典型的な欧州血統に底力とサンデーサイレンスが上乗せという感じ。やはり軽い芝よりはタフなところで見てみたいですね

 矢板市は、宇都宮市から北にだいたい15〜20キロほど行ったところの平野部から西北の高原山東麓部まで細長い地形をしており、東側を大田原市、西側を塩谷町に囲まれた、北に山、南に平野をあわせもつ町です。お隣の塩谷町放射性廃棄物の最終処分場建設問題で大いに揺れていますが、その件でまさに死活問題となってくる町のシンボル的存在、日本名水100選の「尚仁沢湧水」が有名でもあります。矢板側から尚仁沢に向かうと、まずこの井出水神社の湧き水に出合うことになります。ここも今では尚仁沢におとらず有名な場所なんでわざわざ紹介するのも野暮ったいんですが、まあ。
 

 最初に来ると、その怒涛の水量に驚かされるでしょう。多すぎる湧出量をコントロールするためにでっかい導水菅が設置されていますが、そこから汲むにも一苦労するほどの水が飛び出しています。昔から水は出ていたようで、それで神社も祀られているんですね。すぐ近くに寺山ダムがありますが、ダムができる前は、ワサビなどの栽培にも利用されていたようです。上部は県民の森が広がっており、さらにその上の高原山から、この清冽な水が流れ下ってきているというわけです。
 


↑去年8月の様子。動画だと水量が細っているけれど、写真だと一番右の太い湧出口からすごい勢いで水が噴き出しているのが見える
 
 ここでは、出会う人とは声を張り上げて喋らないと、水の音が大きすぎて聞こえません。最近ではここもずいぶんとメジャーな存在となり、多くの人が訪れるようになりました(この日は、4リットルのペットボトルを100本くらいトラックに積んできた人なんかがいた)。非常にすぐれた水質にくわえ、車道からすぐという手軽さという意味で、もしかしたら尚仁沢をしのぐかもしれない湧き水スポットでした。
 
 水はどんな世の中でも、流れ続ける。湧き出し続ける。水が枯れてしまわない限り。だからこそ、いまこの瞬間湧き出している水には格別の意味がある。数万の死が降りかかろうと、数万シーベルト放射線が降りかかろうと、水は湧き出し流れた。
 さあ、みんなも強行採水の旅に出かけよう!



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 ドライブのお供に持っていったジャスティン・ティンバーレイクの「The 20/20 Experience」(後から出たほう)、だいたい前に出たほう(「Suit & Tie」が入ってるほう)を聴いてたんであんまり聴いてなかったんですが、8曲目の唯一のメロウチューン、「You Got It On」いいですね。

 パッと聴きコレを思い出したんだけど。
 出だしのメロディーラインが似てるというだけで。個人的にはコモンの「Be」も夏聴くにはピッタリという感じです。なつかしいなあ。