water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

女体山の霊水(2)[那珂川町仲平]☆☆☆☆

↑(冬の女体山霊水)

 いや暑いねえ。暑いと思ってたらこんだ梅雨入りっつんだから天気の移り変わりが目まぐるしくってしんどいわね。ところで湧き水、汲んでる?
 前回、栃木県は那珂川町の「女体山の霊水」をご紹介したんだっけが、今回は女体山の別ンとっから湧き出てる水を訪れてみることにしたんだっけが。


 前回の女体山の霊水からぐるりと女体山の麓を回って、北麓に出ます。農道に入り西へつつーと進むと、左側に林の中に水が湧出しているのが発見できると思います。もうひとつの「女体山の霊水」です。


 前回の霊水は山頂近くの山腹をボーリングによってボコンとやって、そこから出た水をホースで引っ張って湧出させていましたが、こちらはどうやら地中を通って湧き出ているいわば"ナチュラル湧き水"のようであります。湧水量も若干控えめで、正確な値ではありませんが毎分10リッター程度と思われます。

 水は西麓霊水同様、清冽でまろやか。若干こちらのほうが渋みが舌に残る感じもありますが、まあ気分の問題でしょう。地元の方が書かれたのか、とても味わいのある銘板が立てられていて、見飽きません。
 ただし湧水口の位置がちょっと下すぎて、ポリタンクなどでは直接口を当てることはできません。柄杓などを用意するか、ペットボトルを使うのが良いでしょう。

 ロケーション的には北を見れば馬頭の里山田圃が見え、非常になつかしい気持ちになれ気持ちよいです。
 思い出さないか? あの頃の夏を。田圃沿いの小川でドジョウやタニシをつかまえ、はしゃぎ回って、遊び疲れてのどが渇いたら、山から出る湧き水を飲むんだ。そりゃあ、おいしいっていう言葉はそのときのためにあるようなもんだ。食べログSNSで使うなんて当時は思いもしなかったよ。特別においしいものなんてそんなにありはしない…すべては心の中さ…だから今日も俺は、湧き水を汲みに行く。忘れちまった"何か"を、探し続けるために… んじゃまあそういうことで…(伏し目がちにそそくさと立ち去っていく)

 ('12.05訪問)