water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

冷湖の霊泉[福島県昭和村]☆☆☆☆☆

ついにやってきた。念願の湧き水に。

冷  湖  の  霊  泉
 
 奥会津の名水として超の付くほど名高い「冷湖(ひゃっこ)の霊泉」に、ついにやってきました。焼山沢沿いのダート路を慎重に上りながら、沢の対岸のまだ解けきっていない雪を眺め、時折現れる路面を覆わんと雪崩れている小雪渓(タイヤを滑らせて落ちたら死ぬる…)をひっそりとかわし、しかし私の抱いていた"憧れ"のインフレ率に比べればずいぶんあっさり素っ気なく、到着です。


 いささか早い台風一過により雲がごうごうと流れ、雨が降ったりやんだりの空模様。もともとここを目標に来たわけではなくふと思いついて寄ったということもあり、また台風が来てしまうような最近の暑さに油断していましたが天気の悪さも相まって現地は非常に寒く、しかも朝方まだ薄暗く深い森の中、クマさんに出会いたくはない薄着の私は、霊泉のごうごうと湧き出る豊かを通り越して獰猛なまでの雪解け水の勢いにすっかり気おされて早々と立ち去りましたが、ぜひまた夏に来たいと思います。
 一帯ではいたるところから水が湧き出ているようで、幾筋もの流れが山から下っています。さらにダートを走って奥に進めば駒止湿原。この日も天気の悪い平日の朝方にかかわらず、登山とおぼしき2人連れを途中で見かけたし、霊泉にいる時には駒止湿原方面から車が1台下っていきました。
 
 

 念願かなってついにあこがれの地にたどり着き、茫洋とした底知れぬ魅力を私に発し続けてきた奥会津の容貌も明らかになってきた。もう怖いものはない。しかし奥会津には、(おもに不安と絶望から逃避しようとする症状として)眠くなるほど多くの名水がまだまだ流れ下っているのでした。今後もちまちまと、私の行ける範囲でご紹介していけたらと思います。では最後に冷湖の霊泉の動画を撮りましたのでどうぞ。