water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

御前山の無名滝☆☆[常陸大宮市野口]

 
 本日の方言コーナー。
 「さっつぇねえ」意味:何の考えもなく配慮に欠けているさま。
 使用例:何も面と向かって言うことあんめよ。本当にあいつはさっつぇねえんだから…。
    :隣の客はよく柿食う客だがほぼ全部食っちゃったのでさっつぇない。
    :U君はさっつぇねえ人だから、職場でも誰も相手にしてくんねえんだっちけが。よぉぐよぐ痛ぇ目に遭わねえとわがんねえんだっぺよ。
    :このブログはさっつぇねえブログだ。
  
 使用例の3番目と4番目でニュアンスがよくご理解いただけたんじゃないかと思います。え、わからない? あんたもさっつぇねえ人だね。先週の朝日杯フューチュリティSは獲ったのけ?って訊いてくるくらいさっつぇねえよ。レースの回顧なんかしねえよ、はあ今週の3日間開催しか残ってねえんだから。有馬記念キタサンブラックサトノダイヤモンド馬単ボックスってはあ決めてんだから。いいんだ当たったってどうせ大してオッズさ付かねえけど勝ってほしい馬に賭けんのが一番だっぺよ。どっちにしろ今年も収支大幅マイナスは決まってんだしよ。ディープとBTの"最高傑作"が激突するなんてたまんねえべよ。これで「キタサンは前走できっちり仕上がったから状態としては下降線。比してゴールドアクターは…」なんて言い出したらあんたそれはさっつぇねえよ。
 

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 雨が降ったので、以前から目をつけていた場所に行ってみた。それなりにまとまった雨が降れば、その時だけ滝が現れる。そういう場所は結構あるのだ。
 
 
 見事な直瀑の予感を見せ付ける崖だが、残念ながら水はチョロチョロとしか流れていなかった。道路沿いなのだが、こんなところに直瀑が落ちていたら…と考えると、ついうっとりしてしまう。
 その幻をかみ締めようとしばし眺めていると、道路の反対側から瀬音がしてくる。そう、反対側も同じように急峻な崖がせり立っているのだが、そちらには明瞭に沢が流れている。そしてよく見てみると…あれ? 滝状の流れが見えるぞ?
 
 
 あれま。灯台もと暗しとは言ったもので、道路のすぐ脇に滝が落ちているのだった。
 

(名称不明)

 
 落差は5メートル程度。水量もさほど多くはなく、サラサラ…と水が斜面を滑り落ちていく。左岸はハングしており、水の勢いがないにしてはなかなか迫力がある。
 下まで降下することは比較的容易だろうが、何せ道路沿いなもので、下はゴミだらけ。水だって決してきれいではないので、わざわざ下りていく気にはならない。
 
 この道路が走っているのは特殊な地形で、沢と沢が出合う真ん中を突っ切って通っている。昔から谷間の道として利用されていたのだろう。この滝の反対側(最初の幻の滝より上流)にも遠目に滝様の流れが見えたのだが、帰ってから撮った写真を見たら、堰堤の姿があるので滝ではないだろう。でもなかなか大きい規模の堰堤のようなので、昔はこちらにも滝がかかっていたのかもしれない。この辺りにまだそのような深い谷が残っていることに、あらためて驚かされる。