water_sky’s waterbound diary

酒に溶かしたやり場のなさと打ち明けられた愛のあいだ、泥の川とディラックの海のあいだ

七瀬乃泉[日立市十王町高原]☆☆☆


 十王ダムを上っていくと途中に左へ曲がる細い道があり、「福祉の森聖孝園」へ至る途中、左側のカーヴに湧出(写真は逆方向から撮ったもの)。舗装路から階段を数段下りて少しだけ低くなったところ、岩の間にパイプが差し込まれ、そこから静かに水が流れ出ている。









 訪れたのは初冬で、水量はそれほどでもなかったが、クセのないさわやかな味。湧出点が低いため水を汲むには少し難儀しそう(4リッターの焼酎ボトルなら何とか入れることができた)。
 目の前の福祉施設の前以外はひっそりとした山の中、訪れる人もまばらといった感じだが、11年の大震災のときにはその山中を車がごった返すほど、水を求めて人が集まったらしい。こちらへと曲がらずさらに道なりに奥へ進んでいくと、「奥撫の湧水」や「切り目の名水」といった湧き水が存在する。存在感は下がるかもしれないが、そちらに負けずとも劣らぬ名水だと思う。










 湧き水から転じて山側に目線を移すと、山へ上がっていく道の脇に沢が見えることと思う。右手には聖孝園に入る橋が架かっているので、そこから沢を覗けば、奥に「七瀬の滝」が落ちているのを見ることができる。橋のたもとから奥まで歩いていけるようだし、靴が汚れるからいやんという方は、写真左の道を使って上まで行けば手軽に滝を見下ろすことができる。
 落差は5メートルもないくらいだけど、水量が多くてなかなか迫力がある。茨城には案外こういう滝は多くないので、なかなか貴重です。


 ('12.12訪問)